2011年かぁ...。
毎年、年末になると、本年のまとめを書いているのですが、今年ばかりはうまく行きそうにありません。あまりにも、重篤な事が起こりすぎていて、年単位でまとめられるような事態ではないと思うからです。
この先、僕らは本当の未体験ゾーンに突入していくんじゃないか、という気がします。
関東東北の大地震と、僕の故郷も流し去った東北の大津波、福島第一原発の壊滅的な事故、超円高、欧州の金融危機、朝鮮半島情勢の流動化、などなどが、予測や予想ではなく、現実に、今年1年の間に、実際に起こってしまいました。
<↓津波にやられた僕の故郷一帯今年5月。海の神様を祀る熊野神社の階段からの風景>

<5月に帰省した時のリポート記事>
<9月に帰省した時のリポート記事>
その中でも、やっぱり一番悲観せざるをえないのは、福島の原発事故です。
本当に大変な事になってしまいました。
<↓核爆発の可能性も指摘されている東電福島第一原発3号機の爆発>

震災前、もしも国内の原子炉が3基も同時にメルトダウンするという事態が起こったら、日本は壊滅するに違いない、と、誰もが思っていたと思います。
そして、そんな悲惨な事は起こるハズはない、東電は折り紙つきの日本の最先端技術を使ってあらゆる事態に備えているし、政府も、原発事故に備えて万全のマニュアルを持ち、人々の安全のためにしっかり機能してくれるに違いない、と(少なくとも僕はね)思っていました。
でもそれが実際に起って、9ヶ月を過ぎようとしていますが、どうも、東電は安全対策に対する手間やカネをケチっていたし、事故後の情報も都合の悪いものは隠しているようだし、政府も実は原子力災害マニュアルもろくに実行できず、なんだか場当たり的に「政治判断」とかいう「テキトーな」対応を繰り返しているようです。
もちろん、野田総理の「事故終息宣言」は、多くの人が指摘しているように、完全な茶番です。
日本、少なくとも東日本は今回の事故で、出生率も減り、住民の寿命も短い「被曝地帯」になりました。いみじくも枝野さんがのたまった「直ちに」の時期は過ぎてきましたので、ぼちぼち、これから健康被害が全国で目に見えてくるでしょう。日本人は、多かれ少なかれ、全員が「被爆者」になりました。
例えば、なんか最近若い人が死にやすい、よくわかんないけど周りの人みんな体調が悪い、あるいは、栽培している植物がなんか変、奇形や発達障害の子供が身近によく生まれるようになる、ノラ猫が今まで見たことのない病気になっている、みたいな事が日本の広範囲に起こってくると思います。
「みんなすぐに放射能で死ぬ」みたいに緊急なことではないけれども、うっすらとした生命の危機が蔓延する日常がやってくるんだ(来ている)と思います。(福島などの高線量地帯ではもっと直接的で悲惨な色々な事が起こるでしょう...せめて福島の「悲惨」に対しては手厚い国の援助をして欲しいものです)。
生命活動に放射能が作用したら、生物の細胞(人体も)は正直に反応するだけです。原発事故以降、高濃度の汚染地帯で何の変化もないのなら、おそらく、生物が放射能に対して進化した事になるんでしょうけれど、そんな事、あるはずがありません。何の変化も認められないのなら、その調査がオカシイのです。
例えば、公に発表されている東京の放射線空間線量ですが、南東北に比べれば低めとはいえ、場所によっては事故以前の2〜3倍はあります。さらに、雨水などで凝縮されて信じられないぐらい高い所も際限なくあるでしょう。それでなんの影響もないわけはないと思います。
津波被害の瓦礫の処理にしても、福島の東電原発事故のおかげでまったく滞っているわけです。原発事故さえなかったら、東北の太平洋沿岸の未来も、もう少し明るかったはずなのです。
というわけで、ひとことで言うと、不安、というか不明、というか...そんなカンジです。
自分や身内の健康が不安、というより、先程書いた「うっすらと生命の危機が存在する状態」が世の中をどう動かしていくのか解らないからです。
農業や漁業といった一次産業は、一体、どれだけダメージがあるのか、まだ全貌は誰にもわからない状態だし、かといって、作付けや漁をやめれば食べていけない...という訳だし、行政や東電が何か親身になってやってくれる事でもないようだし、どうなるんでしょう。
特に海洋汚染は大きな不安の種です。海が放射性物質の放出でとんでもなくマズイことになっているとすれば、島国日本は、水産業もそうですが、精神的にも本当にヤバい局面にたたされます。その範囲は三陸沿岸にとどまらずに、沿岸海流によって太平洋に面しているあらゆる沿岸に及ぶわけで...千葉県なんかはもう影響でていますよね。
今にして思えば、あの巨大地震が、世の中のスイッチを大きく切り替えたんだと思います。そこに間が悪く、バカで不完全な原発があったがために余計にややこしい事態になり、「ちょっと先の未来」が見えにくくなってしまった。
しかもさらなる大地震の予兆も現実的にあるわけだし。先の大震災の巨大余震の危険はあと数年間はそのままここにあるわけですよね。
震災前の日本は、ちょっと暗めで弱めで不景気だけど、まだ安定していて、それなりに先が見通せるような気がしていましたが、震災後は、とても流動的でぐにゃぐにゃした、不安定なトーンが「暗くて弱くて不景気」の上にさらに加わった感じ...?かなあ。
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仕事については、まあ、とりあえずは、目先のことを粛々と、という事になるんですが、うちが、この先プロダクションとしてやらなければいけない方向は多分決まっていて、それは、個人の消費者に対してアプローチする事だと思います。つまり、映像の「小売り」ですね。
今も、僕が代表をしているイメージメカニックLLPでは自社制作のDVDタイトルの販売をやっていますが、たしかに、いわゆる「ロングテール」というものは存在します、それは数字としてわかる。
発売当初は、企画さえ間違えてなければある程度売れるわけですが、売上が下がりきった所で、それ以上下がらない、下がりきっているけれども、無視もできないボリウム、というのが確かにあります。
このロングテールを必要な太さに増やしていければ、いいんじゃないか。ざっくりいうとそんな感じです。
行政や企業、マスメディアの仕事は効率もいいし、経営的にはとても助かるんですが、この数年の経験からいうと、それって実は想像以上に脆弱で、景気の動向に驚くほど迅速に、敏感に反応するんですよね。特に最近は、何か起こるとサッとひいちゃう。なにしろ、不安定な時代ですから、そういう企業や行政の仕事もやっていきつつ、それとは違った原理で動く最後の頼みの綱を確保していかなければ。
企業の発注に比べると、個人の趣味的な消費はやや、ゆっくり反応している印象があります。特に、うちがやっているような、ごくニッチな領域だと景気の影響すらほとんどなく(は言い過ぎですが)、地下水の温度のように一定。これを、ごく僅かな温度差を使った発電みたいに、地道に開拓していくのがいいかなあ、おもしろいのかなあ、可能性あるんじゃないかなあ、と思います。
あとは、そうだなあ、フリーのCGソフト、Blenderのポテンシャルをこのところ研究しているので、これを仕事に活用していくノウハウをさらに高めて行くこととか。
それと、映像のアウトプット先として、スマフォのアプリに可能性があるのかどうなのか、その辺りを探っていきたいと思っています。それに伴うビジネスモデルも、自分なりに見極めたいと思います。
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で、また話はもどってしまうんですが、今必要だ、と切に思うのは、今年起こった、特に震災+原発事故をわすれないようにすることです。マスメディアを通じて「もう忘れて前を向こうよ!(震災も原発も、それらによって明らかになってしまった政府や自治体のブラックなあれやこれやも)」というキャンペーンがはられているし、年明けには更にそういうバイアスが強くなるでしょう。何事につけても忘れやすい日本人は、しっかり警戒して、みっしり頭の中に叩きこむ必要があるのではないか。年末に入って、政府の原発事故トンデモ収束宣言以降、原発問題に関してはテレビの「御祓」「ガス抜き」番組が増えてきました。警戒しないと。
しばらくは、アートやメディアは、このふたつのテーマに絞って表現活動を行なってもいいじゃないか、ぐらいの大きな出来事だったと思います。戦争地帯で戦争をテーマにした表現が主流を占めるのは自然なことでしょう。しかも、このネタは今後少なくとも50年ぐらいは、現在進行形であり続け、古くならないものです。福島東電原発事故に限って言えば100年は現役なテーマです...。
2011年に日本に起こったこの最悪の事態を、なるべく具体的に、詳細に覚えておく事が、リアルタイムにこの災害に遭遇してしまった僕らの責任なのかな、と思うしだいです。
しかし、今年はほんとに蝉が少なかったな~。
来年以降に自然界に見えてくる放射線の影響も気になりますね...。
ノラ猫たちも、放射性物質が濃縮しやすそうなところを好んでうろつくんだよな〜。
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