あー、もう前のエントリーから二週間も...。
ちょっと時間のない仕事に関わっていたのと、どうも、急激な気温気圧の変化に気が遠くなっていました。
としのせいで適応力が....。
で、前に「実はまだ続く」と記したまま、そのままになっていたFCP話の最終回です。
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こうして数年間、FCPを使ってきて思うのは、いやあ、このソフトがあって良かった、という事です。
僕の仕事のなかで大きなウエイトを占めていた編集室での作業が自分の作業場で可能になる、というのは本当に大きい。
しかもしの環境がノートPCで持ち歩けるというのは、限りない利便性をもたらします。
このソフトと出会っていなかったら今頃どうなっていた事やら、と、大げさではなく思いますね。
人によっては、FCPがPremiereだったり、カノープスのDTVソリューションだったりいろいろだと思うのですが、同感、の方も多いのではないでしょうか。
ところで、僕の場合、FCPを使い続ける理由のひとつに「解像度もコーデックもフリー」という特徴があげられます。
FCPの場合解像度やピクセル比、コーデックをシーケンス別に自由に設定できるわけで、これがありがたい仕様。
同じプロジェクトの中に、多種多様なシーケンス設定を共存させる事ができるわけです。
PremiereProにしても、このあたりの設定はプロジェクト単位が基本なので、なにかと使いづらい場合があります。
僕の場合はテープやDVDに書き戻して終わる仕事ばかりではなく、展示用の上映システム用に特別な解像度を出力する、とか、SD以下の解像度でWeb配信する、とか納品形態もいろいろで、素材も、テープ収録された素材以外に連番静止画で書き出されたCGや、スチール素材なども多用するので、解像度とコーデックの自由度が高いのは助かります。
逆に、いつも同じフォーマットで編集している場合には、事故が起こりやすい環境でもありますね。
以前、知り合いから「DVCPro50で撮影した素材をFCPで編集していて何もしてないのにレンダリングを要求されるんだけど...」みたいな相談があって、いろいろ聞いてみたらシーケンスの設定がDVになっていた、という事がありました。せっかくDVCPro50なのに仕上がりがDVになってしまうとは...。こういうコーデック違いな事は、Premiereとかではあまり起こりそうもありません。
さて、初期のころ結構意気込んで使っていたFCPも、今ではすっかりこなれた存在になって、もう紙と鉛筆みたいなものです。
FCP初期のアップルの宣伝文句には「映像のワープロです」みたいな文言があったのですが、まさしくそれが現実のものになりました。
こういうツールは、導入するのは敷居が低いのですが、使いこなすまでが大変です。
オペレーションの技術を身につける、という面でもある程度大変さは伴いますが、それよりも、たとえば「オーバーラップが出来た」とか「文字をぐるぐるまわせた」とか、そういう「出来た」ことに感激してしまい、肝心な演出への注意が散漫になってしまう事が多々あることです。このあたりは、いつでもすぐそばにぽっかり口をあける落とし穴なので、重々気をつける必要がありますね。
それと、専用機と違って「予定通りに動かない」「仕様どおりにならない」事もままあります。
たかだかパソコンでやる作業ですから、まーつなげるだけでも御の字、ぐらいに醒めて使うのが吉だと思います。このあたりはハードの性能によるので、自分の環境で、どのあたりまでは確実で、どのへんからがあやしくなるのか、「とことん」使い倒して感覚的にわかっておく必要があります。
ディレクターがFCPを導入するのは、スタジオをやろう、というわけではありません。
自己投資のひとつで、その投資をすることでワークフローを変えていこう、仕事をラクにしたり有利にしたりしていこう、という事なので、自分の身の丈にあった投資をして、その投資にみあった利益があがればいいわけです。
MacBookに入れたFCPでも、軽いコーデックなら並のテープ編集室以上の事ができるわけですから、まずはそういう安いソリューションを手に入れていろいろやってみる事のほうがメリットが大きいのではないかな、と思います。
それと、ややせちがらい話ですが、個人がこういうシステムを導入した場合に、「いつ元がとれたのか?」を意識する事が重要と思います。
自分が手にした報酬の中から、「これぐらいはFCPに働かせたぞ」という金額を意識する必要があります。なにしろ、一度導入したら、バージョンアップもあるし、ハードの更新もあるので、ゼロカウントではなかなか運用は難しいです。
フリーには、こういう原始的なレベルの経営感覚が重要と思われますね。
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