« YouTubeのアノテーション機能 | トップページ | Amazonのビデオレビュー »

2008年7月21日 (月)

パーソナルフィールドスピーカー PFR-V1(ソニー)

暑いです。
こういう季節になると、ヘッドフォンをしての編集作業がつらい。
僕は普段は、AKGのオープンエアのヘッドホンを使ってまして、これのいいのは、細かい音まで詳しく聴ける、という性能のほか、ヘッドホンなのに、まわりの音がちゃんと聴ける、というところです。ヘッドホンなんですが、部屋の自分の前でスピーカーがなっている、という感覚で作業ができる。
密閉型の没入感はありませんが、快適に作業できます。
しかし、こう暑くなってくると、耳の周りを覆っているのでうっとうしくてたまりません。これをなんとかできないものかな、というわけで、ふとアタマに浮かんだのが、ソニーのパーソナルフィールドスピーカーPFR-V1です。この製品の存在は前から知っていて興味はあったのですが、いまひとつ購入意欲がわくところまで行ってなかったんです。でも、耳を覆わずに、ヘッドホンのような使い方、しかも、周りの音もオープンに聞こえる使用感という条件を考えると、このうっとうしい季節の編集作業には理想的です。
メーカーの希望価格は5万円を超えている高額商品ですが、折よく、アマゾンで半額ほど。それでもちょっと高いですが、作業環境を整えるための投資を惜しむとろくな事になりません...ということでぽちっと。オーディオ製品としてのコンセプトもとても特殊で興味があった、というのも大きいですが。

で、届きました。結論から言うと、前述の使用目的としては、抜群です。こういうのが欲しかった!そこそこ解像感もあるし、どちらかというとモニターライクなあまり演出していないチューニングで同録音をモニターするには、最適。ミックスには、ちょっと難しいですが、基本、狙いどおりの良い買い物でした。

しかしながら、普通のオーディオ機器としてはどうなのかな、というと、実に微妙ですね。
同じ価格を投入するなら、音楽を聴く楽しさを考えるとやや高級ヘッドホンか、高級PC用スピーカーを買ったほうがいいでしょう。
コンセプト的には、スピーカーを目の前にして音を聞く、という状態を、どんどんミニチュア化していって、いってみれば、リスニングルームを縦横30センチぐらいにまで縮小してアタマにかぶってみる、みたいな、バーチャルリスニング空間、みたいなものです。そのコンセプトは面白い!実に面白いですね。
でも実際には、やはり、小さなスピーカーを間近に聴いている、という印象は拭えません。
装着の仕方も微妙です。約半日いろいろ試してやっと「あ、これがコイツの音?」というところまで来ました。耳の真上からスピーカーを垂らすようにするのがコツみたいですが、それも、その人の耳の構造に大きく左右される感じですね。やっとこ、それなりに、ふーん、なるほど、という感じになりましたが、やはり、低音域が細く、中域から高域は奇麗に伸びてはいるものの、小さなスピーカーライク、全体的な印象はソースにもよりますが、基本「弱い」感じです。音楽でも、定位に凝った音響作品や、観客席の音も大幅にミックスしたライブ作品は面白く聴く事ができます。あと生録音も、ステレオ感が広がりがあるので楽しいですね。
でも、スタジオ録音のものは、エレクトリックな音楽も、アコースティックな音楽も、なんか「おいしい部分」が足りなくて、ちょっと欲求不満に陥ります。かなりユーザーの耳の形に依存する感じがあります。きっとこれで満足な良い音が楽しめる「耳のかたち」を持っている人もいるに違いありませんが、僕の場合だと、低音を出すダクトをかなり耳につっこみぎみにして、左右の耳を手で起こし気味(笑)にするとかなり良い音になります(が疲れます、手がね)。
低音ダクトと、中高音のスピーカーの角度を可変にしてくれるよかったかも、ですね。
音としては一応全部聞こえているのかもしれないけれど、「楽器の音を聴く快感」の表現力までは至っていない感じ。
レビューをあちこち読むと、普通のスピーカーを併用するとか、ウーファーを同時に鳴らすとか、そういう聞き方もあるみたいですが、いずれにしても、普通の人がカジュアルに使うには、そうとうクセがありますね。
この先、ボディソニックと合わせて業務用のシステムにしていくとか、そういう展開があるのかもしれませんね。

でも、なるほど、と思うのは、こういう、むちゃに特殊なコンセプトの製品を発売してしまうソニーというメーカーの摩訶不思議さです。普通、ちょっとあり得ない感じがしますが、カセットレコーダーやウオークマンやハンディカムを作ってしまったメーカーならではの「暴挙(笑)」が気持ちいいですね、ちょっと高かったですが、面白い買い物でした。
しばらく、色々試したり、物理的な改造をしたくなる製品、というか、惜しいところまで来ている感じなんだけど、やっぱり未完成、だから面白い、みたいな。

|

« YouTubeのアノテーション機能 | トップページ | Amazonのビデオレビュー »

ツール(ハード/ソフト)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: パーソナルフィールドスピーカー PFR-V1(ソニー):

« YouTubeのアノテーション機能 | トップページ | Amazonのビデオレビュー »